前頭前野を鍛える ― シナプスとミエリンが“判断力”をつくる
🧩 はじめに
スポーツで“判断力”を磨くためには、
単に体を鍛えるだけでなく、脳を鍛えることが欠かせません。
その中心にあるのが「前頭前野(ぜんとうぜんや)」です。
ここは意思決定、注意のコントロール、感情の制御、計画立案など、
人間らしい思考を司る“司令塔”のような場所です。
今回の放送では、前頭前野の働きを支える
ニューロン・シナプス・ミエリンの3つの要素に焦点を当てて、
どのように“判断力”が育まれるのかを解説しました。
🧠 シナプスとミエリンが生む「判断のスピード」
脳の中では、数十億ものニューロン(神経細胞)が電気信号を送り合っています。
この情報の受け渡し口が「シナプス」。
そして、信号を素早く正確に伝えるために神経線維を包んでいるのが「ミエリン」です。
経験やトレーニングを通じてシナプスの結びつきが強まり、
ミエリンが厚くなることで、
情報伝達の速度と精度が飛躍的に高まります。
これこそが、スポーツ選手の判断力や反応速度の向上を支える生理的な仕組みなのです。
💬 「考えるトレーニング」で前頭前野を鍛える
では、どうすればこの神経回路を鍛えられるのか?
答えはシンプルで、**「問いかけ」「言語化」「待つこと」**です。
コーチが選手に問いを投げかけ、
選手自身が考え、答えを言語化しようとする過程こそ、
前頭前野が活発に働く瞬間。
考えるプロセスを繰り返すことで、
判断や意思決定のスピードと質が向上していきます。
🏋️♂️ 根性論ではなく、脳科学に基づく指導へ
「集中力が足りない」「判断が遅い」と選手を叱る前に、
脳の仕組みを理解したトレーニング設計が必要です。
脳のネットワークを強化するための問いかけや対話は、
単なるメンタル指導ではなく、
**神経科学的に意味のある“練習”**なのです。
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🧠 まとめ
判断力を高めるには、意志や根性ではなく、脳の仕組みを鍛えること。
コーチングや対話を通じて、
シナプスとミエリンの回路を育てることが、
結果的に“考えて動ける選手”を育てる最短ルートになります。
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