脳科学×コーチング ― 前頭前野を鍛えてパフォーマンスを高める
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🧩 はじめに
「コーチングが脳にどう影響するのか?」
この問いは、私・茂木がここ数年で最も深く掘り下げているテーマのひとつです。
脳は、電気信号によって情報を伝える“神経ネットワーク”。
その中でも「前頭前野」は、意思決定・言語化・判断・計画など、
人間らしい思考を司る中心的な領域です。
コーチングを受けることで、この前頭前野の働きが強化される――
そんな可能性が、近年の脳科学の研究から少しずつ明らかになってきています。
⚡ 前頭前野とミエリン鞘 ― “情報伝達の速さ”を決めるもの
脳内では、ニューロン(神経細胞)が電気信号を送り合っています。
この信号をスムーズに伝えるために、神経線維は「ミエリン鞘(しょう)」という脂質の膜で覆われています。
このミエリン鞘が太くなるほど、情報伝達の速度と精度が向上します。
そして、この太さは後天的にも変化することが分かってきました。
(これを「神経可塑性(neuroplasticity)」と呼びます。)
つまり、適切な刺激やトレーニングを与えることで、
脳の回路そのものを強化することができるのです。
💬 言語化と思考整理が「脳を鍛える」
興味深いのは、前頭前野の神経回路を太くするトレーニングが、
運動や筋トレではなく「言語化」や「概念整理」だということです。
私たちは「考える」「思い出す」「想像する」といった活動を通じて、
前頭前野の神経を繰り返し刺激しています。
特に、
- 自分の考えを言語化すること
- 過去の経験を思い出すこと
- 抽象的な概念を整理して伝えること
これらはすべて、前頭前野を活性化させる行為。
そしてこのプロセスを他者との対話の中で行うことで、
より深く、より効率的に脳の回路が鍛えられていきます。
🧠 コーチングは“脳のトレーニング”である
ICF(国際コーチング連盟)が定義するコーチングには、
明確な「行動原則(PCCマーカー)」があります。
この基準に沿ってコーチングを実施すると、
クライアントは自然と
- 言語化(前頭前野の活性化)
- 意思決定(判断力の強化)
- 感情の整理(扁桃体の安定化)
といった脳の働きを繰り返し体験します。
つまり、**ICF認定コーチによる対話は“脳の筋トレ”**なのです。
そしてこの訓練を続けることで、
ミエリン鞘が太くなり、神経伝達が速くなる。
その結果、
- 判断が速くなる
- 思考が明瞭になる
- 行動の再現性が上がる
――こうした「パフォーマンス向上」が現実の成果として現れていくのです。
⚙️ アスリートと前頭前野
スポーツの世界でも、前頭前野の働きは重要です。
試合中の判断、集中、感情のコントロール。
これらすべてに前頭前野が関わっています。
ICF認定コーチとの対話は、
単なるメンタルトレーニングではなく、
脳の神経ネットワークを再構築する支援とも言えます。
数ヶ月間、脳の使い方を意識して鍛えることで、
アスリートは“思考の精度”を上げ、
より高いパフォーマンスを発揮できるようになります。
🏁 まとめ
- コーチングは、前頭前野を刺激し脳のパフォーマンスを高める行為。
- 言語化・概念整理・対話が、神経可塑性を促す鍵になる。
- ICF認定コーチとの対話は、科学的根拠に基づいた「脳のトレーニング」である。
もしあなたが、
「最近パフォーマンスが伸び悩んでいる」
「判断が遅い」「集中できない」と感じているなら、
それは“脳の使い方”を変えるチャンスかもしれません。
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