宇宙よりも遠い場所(よりもい)

今日(2020/2/11)の上毛新聞に聖地巡礼の記事「宇宙よりも遠い場所(よりもい)」。懐かしさを感じつつ、綴ります。(超長文)
このアニメのワンシーンに館林市にある「つつじが岡公園」が描写されています。
主人公の高校生が待ち合わせる場所として描かれています。

 

自転車
©YORIMOI PARTNERS

もう8年になります。つつじが岡公園のリニューアルを任されてから。
つつじが岡公園は新公園、旧公園と性格が異なるエリアからなっています。旧公園は江戸時代以前から続く躑躅の名所として名高く、GW中は多くの観光客で賑わいます。新公園は旧公園から西に位置し、広場などがあるところです。

リニューアルは新公園部分を中心としたものでした。その頃の新公園は、樹木が育ちすぎうっそうとしている状態に感じました。近傍に橋があり、つつじが岡公園を見渡すことができます。しかし、樹木が生い茂っているため、視界が遮られている状態です。

観光客がその橋を渡って、公園にくるのです。しかし、橋からはつつじの「つ」も感じられないのです。

数ある批判の中で、樹木を200本以上伐採する判断をしました。当時の市長にも了解を取ります。(かつては県立公園です。市の顔でもあるので地元の理解をとります)
橋からの風景に奥行きを持たせるためです。
そして、旧公園の存在を見せる為でもありました。

 

つつじが岡公園に隣接した「城沼」という水辺があります。昭和時代は、水質が悪く異臭も発生していた沼でした。平成に入り水質が改善したたため、異臭も少なくなっています。

樹木が育ちすぎたため、公園から沼を見ることができません。公園の対岸から、公園を見ることもできません。

借景という言葉があります。庭園外の景色を借りてくる。城沼の先には男体山などの日光連山が臨めます。城沼と山の景色を効果的に利用していなかったんです。

折角ある景色を借りてこないのはもったいない。そう思い、市長を含め市役所の方々や造園関係の方達の意見をいただき(ここら辺に巻き込み力を発揮したので)借景が活かせる配置を選択しました。(紆余曲折はかなりありましたが)

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そうして、公園デザインが決定し、リニューアル工事に取りかかる訳です。リニューアル工事が完成する前に私は異動となります。

担当の方は、リニューアル完成まで担当しました。当初デザインを貫いてくれました。私の後任の方もデザインの主旨を理解してくれて、貫いてくれました。

リニューアルまで、完成した後もいろいろなクレームが入ったそうです。昔の方が良かった。何故変えたんだ。などなど大変だったそうです。

現状を変更することは、各所で反発が起きます。
これも仕方の無いことです。

嬉しいのは、このアニメのワンシーンに城沼と日光連山の借景が臨める四阿が使われたこと。アニメのクリエーターが、高校生が待ち合わせ夢を語る場所として選んだ。という事実です。

さらに嬉しいのは、聖地としてアニメを見た人たちがその場所に行きたい。と選んでくれた事です。

公園のリニューアルの目的。「館林の顔」として、県外の多くの人が訪れる場所となっていること。地元の方が、つつじが岡公園を誇らしいと思ってくれること。なのです。
もちろん「くつろぐ」という機能をもっているのは当たりまえです。

聖地である「四阿」から城沼を望む時、私は希望を持ちます。広がる視界、水辺、山々。中間には人が暮らしを営む家々がある。

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公園を仕上げてくれた担当の方、後任の係長、そして管理している館林市のみなさんの普段の仕事が、アニメの舞台として、女子高生の未来を語る場所として、クリエーターがふさわしいと判断したのだと思います。

2月。公園の片隅に梅林があります。今頃だとロウバイが見頃を迎えていると思います。香りが好きです。

そろそろ、紅梅、白梅も咲き始めているでしょう。紅梅、白梅の配置もデザインされています。楽しんでもらえるはずです。

そして、舞台となった四阿からの景色を楽しんで欲しいです。視界が開けます。将来の夢を語るには丁度良い場所と思います。

一度訪れてください。

写真はアニメの画像の一部です。著作権は制作者にありますのでご注意願います。