決断してください。とか。どう決めたら良いですかね?という風に訊いてくるクラインとは見込みがないんです。

自分で決めようとしていないからなんです。経営者がコーチを雇うとき、コーチが何でも決断してくれるとか有効な情報をくれるとか思った時点で終了になります。依存体質の傾向が強い経営者の場合、コンサルタントに全部任せている経営者の場合、部下に丸投げしている経営者の場合が想定できます。
経営判断をコンサルトや部下に任せて何が経営者ですか?って事です。経営者の役割は日々行われる判断や選択をより有効なものにしていくための頭脳を持っている。ということです。そのために、日々あふれかえっている頭を整理して棄てていく情報と残していく情報を区別していくのです。
他人の頭の中や思考はその人にしかわかりません。なのに、コンサルタントに判断を委ねるなんてもってのほかです。
当たり前の事ですが、念のため人の特性
- 前提1:人は見たい情報しか見ない
- 前提2:人は自分の好む情報のみを記憶する。
- 前提3:嫌なものは忌避する
経営者の場合、前提1~3までを実行しているひとと、敢えて見たくないものを見る人と自分の嫌いな情報を得る人と嫌いなことを敢えてする人のどちらが、より有効な経営判断をできるのか?ということです。
人は独りよがりなので、いろんな人と会話をしつつ、でも自分の考えを持っていきます。人と会話をすることで自分の独自性を確立していくんです。経営者の場合はいろんな情報が入ってしまうので、その中に自分が埋没してしまわぬように、前提1~3の状態が強くなっている場合が在るのでは無いでしょうか?
とすれば、経営が芳しくなくなってしまう確率が高くなります。
経営者自身が視野を広め、見たくないものを見る力が必要になるのではないでしょうか?
その中で、判断をする。決断する。という行動を実際に行うことが有効なのでは?と思うのです。
コーチは、「本当はどうなんですか?」「クライアントの立場としたら・・」「誰がきめていますか?」などの問いを経営者に投げかけます。
この問いに答え続けることにより、視野や視点を動かす事が可能になるのです。
それも、経営者自身がそうなるのです。
この状態が考えている状態を創り出しているのです。
経営者として、経営を存続させたいと思っている方で、思考力が今ひとつだと感じた時には、コーチを雇うことが効果的なのかもしれません
令和4年5月8日(日)
茂木ゆういち